「それでいいのだ!」

糖尿病の治療を始めて一年くらいたつが、やはり

「私は糖尿病です。合併症で左目の視力がほとんどありません」

と笑ってはいえない。

特に、左目が見える前から知っている人には。

つまり、29年間あってきた全ての人にまだ会いたくないのだ。

気持ち的に、『左目がほとんど見えない』ことを正直に話さなければいけない、と思っているからかもしれない。

でも、実際その必要は無いとも思う。

いわれたほうも困るだろうし、同情され、哀れまれるだろうと考えるだけでイラっとする。

要するにまだ自分の中で受け容れきれてないんだと思う。

糖尿病で左目が見えない現実を。


ここでいままでのわたしだったら、自分を責めるところだが。

         
            『それでいいのだ!』


と今の私は思う。

しょーがない、それが今の私。

だって、だめなものはだめですから!

がんばりようがないじゃないのー!

『それでいいのだ!』 これは魔法の言葉。

何回も何回も自分に言い聞かせる。自分に暗示をかける。

自分で自分を洗脳し、前向きな自分へと変えていく。

それが今のわたしにもっとも必要なことである。